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2011年01月19日

その5 これからの課題

 今回の豪雨災害で残念なことに3名の方が亡くなった。そのうち、2名が老人施設の利用者であった。高齢者の多い島ではあるが、一般の老人の方の被害が少なかったと言えるだろう。

 先ほどの区長の話によると、民家に住む老人はシマの中ではどこに誰が住んでいるのか把握しているので、シマの人たちが協力しながら、あるときは背負って避難をさせたという。

 こういう話を見聞きすると、常日ごろのシマの中での助け合い・協力の精神「ユイ」がうまく作用できたから被害を最少に止めることができたのではないかと思う。先ほどの泥染めの泥田の件でも、友人達や地域の人たちの協力で早期に操業再開にこぎつけたところもあるようで、こういった復旧作業も、この「ユイ」の精神が大きな役割を果たしたのではないか。

 私は、今回の奄美豪雨災害で、色々な問題が浮き彫りにされたのではないかと考える。たとえば、大きな土砂崩れはトンネル付近が多いのではないかという気もする。開発と災害の関連性もきちんと考えるべきなのかもしれない。

 奄美は今災害から立ち直りつつあり、元気になったという声が聞こえてくるが、今回の被災の傷跡は様々な形で今後も影響を与え続けるだろう。もちろん、島の人たちはきっとこの災害から力強く立ち直ってくれると信じているが、私はこれからも注意深く事態の推移を見つめていきたい。

 クバヌユ・プロジェクト 末岡三穂子 (2010年12月20日記)

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Posted by クバァユ・プロジェクト at 21:11│Comments(0)奄美豪雨災害について
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